2014年01月25日
東京の熊野神社探訪(2) 荒川区・葛飾区・江戸川区の3つの熊野神社
「東京の熊野神社探訪」、2回目の今日は、東京23区の中でも東側に位置する荒川区、葛飾区、江戸川区の3つの熊野神社をご紹介します。
前回の『東京の熊野神社探訪(1) 目黒区・大田区の6つの熊野神社』でご紹介した23の「熊野神社リスト」のうちの、16番、21番、23番になります。
今日は、天気予報では3月下旬から4月上旬並みの暖かさになると聞いていたのですが、実際は曇りがちの空だったため、日中もあまり気温は上がりませんでしたが、寒くはなかったのでちょうどいい天気でした。
No.16 熊野神社 東京都荒川区南千住6丁目70
場所は京成電鉄千住大橋駅の南、隅田川にかかる千住大橋の南西にあります。
両側を住宅に囲まれたところに、小さな木製の鳥居があり、「熊野神社」と書かれた表札が掲げられています。門には鍵がかかっているので、残念ながら中には入れませんでした。しかし巨大なイチョウの木が何本もそびえていることから、きっと歴史のある神社なのでしょう。東京の寺社解説サイト「猫のあしあと」には、「南千住熊野神社」と掲載されています。
前回の『東京の熊野神社探訪(1) 目黒区・大田区の6つの熊野神社』でご紹介した23の「熊野神社リスト」のうちの、16番、21番、23番になります。
今日は、天気予報では3月下旬から4月上旬並みの暖かさになると聞いていたのですが、実際は曇りがちの空だったため、日中もあまり気温は上がりませんでしたが、寒くはなかったのでちょうどいい天気でした。
No.16 熊野神社 東京都荒川区南千住6丁目70
場所は京成電鉄千住大橋駅の南、隅田川にかかる千住大橋の南西にあります。
両側を住宅に囲まれたところに、小さな木製の鳥居があり、「熊野神社」と書かれた表札が掲げられています。門には鍵がかかっているので、残念ながら中には入れませんでした。しかし巨大なイチョウの木が何本もそびえていることから、きっと歴史のある神社なのでしょう。東京の寺社解説サイト「猫のあしあと」には、「南千住熊野神社」と掲載されています。
入口の右側には、荒川区教育委員会が設置した看板があります。これによれば、創建は源義家が永承5年(1050)に勧請したと伝えられるといいます。また、北千住と南千住を結ぶ大橋を架けた文禄3年(1594)に、伊奈備前守が当社に成就を祈願、残りの材木で社殿修理を行なったことから、橋の架け替えの時には、祈願と社殿修理が慣例となっていたそうです。
今は千住大橋は鉄橋となっていますから、社殿修理もなかなかできないのかも知れませんね。千住大橋とともに歩んできた熊野神社ですが、今後はどうなっていくのか、ちょっと心配になるところです。
No.21 立石熊野神社 東京都葛飾区立石8丁目44−31
場所は京成電鉄立石駅と青砥駅のどちらから歩いても10分ぐらい、中川の西側にある神社です。
ここは境内も広く立派な神社です。敷地内には「熊野幼稚園」もあり、このあたりではとても大きな神社だと思います。広い参道の入口には「熊野神社」と書かれた大きな石碑もあります。
東京の寺社解説サイト「猫のあしあと」には、「立石熊野神社」と掲載されています。
この神社は、平安時代中期の長保年間(999~1003)に、陰陽師として知られる安倍晴明により勧請されたと伝えられています。安倍晴明といえば、大阪・阿倍野の出身で、私も晴明の生誕地に建てられたとされる安倍晴明神社には行ったことがありますが、関東では晴明ゆかりの場所は少ないと思います。
東京の熊野神社は、たいてい「三つ巴」の紋なのですが、この神社の社紋は珍しく「八咫烏」をあしらったものです。安倍晴明の創建であることから陰陽五行をあらわす五角形に囲まれているのだそうです。
社殿も立派ですが、両側にそびえるクスノキも立派です。樹齢は推定300年とのことです。
No.23 熊野神社 東京都江戸川区江戸川5丁目7-6
この神社は、今日の3つの神社の中では、最も駅から遠い場所にあります。地下鉄都営新宿線一之江駅から新中川の堤防沿いに南に歩いて約15分、旧江戸川との合流地点の堤防沿いにあります。
堤防から一段下がったところに「熊野神社」と書かれた石碑と小さな新しい鳥居があります。み熊野ねっとに掲載されている訪問記では、2004年時点では「鳥居はない」と書かれていましたので、その後造られたのでしょう。
境内には、江戸川区教育委員会が設置した看板がありました。この記述によれば、宝永年間(1704-1711)の創建と伝えられ、「おくまんさん」と呼ばれ親しまれてきたそうです。また、神社前の江戸川の水は、「おくまんだしの水」とよばれ、とくにきれいだったために、昔は徳川将軍家の茶の湯に使われたほか、野田の醤油の製造をはじめ、本所、深川、大島あたりでもこの水を買って飲んだといわれているとのことです。「おくまんさん」という名前がユーモラスで、紀州人としてはちょっぴりうれしいですね。
カラスの被害を避けるためでしょうか、社殿には金網が張られていて、中の様子はよく見ることができませんでした。小さな神社ですが、掃除もきれいにされていて、地元の人々が大切に守っている様子が伺えます。
以上が第2回目の「東京の熊野神社探訪」です。実は、荒川区と葛飾区にはそれぞれもう1箇所ずつ熊野神社があるのですが、少し離れていたので今回は回れませんでした。また機会を見つけて訪問したいと思います。
(文責:東京事務所 林 清仁)
今は千住大橋は鉄橋となっていますから、社殿修理もなかなかできないのかも知れませんね。千住大橋とともに歩んできた熊野神社ですが、今後はどうなっていくのか、ちょっと心配になるところです。
No.21 立石熊野神社 東京都葛飾区立石8丁目44−31
場所は京成電鉄立石駅と青砥駅のどちらから歩いても10分ぐらい、中川の西側にある神社です。
ここは境内も広く立派な神社です。敷地内には「熊野幼稚園」もあり、このあたりではとても大きな神社だと思います。広い参道の入口には「熊野神社」と書かれた大きな石碑もあります。
東京の寺社解説サイト「猫のあしあと」には、「立石熊野神社」と掲載されています。
この神社は、平安時代中期の長保年間(999~1003)に、陰陽師として知られる安倍晴明により勧請されたと伝えられています。安倍晴明といえば、大阪・阿倍野の出身で、私も晴明の生誕地に建てられたとされる安倍晴明神社には行ったことがありますが、関東では晴明ゆかりの場所は少ないと思います。
東京の熊野神社は、たいてい「三つ巴」の紋なのですが、この神社の社紋は珍しく「八咫烏」をあしらったものです。安倍晴明の創建であることから陰陽五行をあらわす五角形に囲まれているのだそうです。
社殿も立派ですが、両側にそびえるクスノキも立派です。樹齢は推定300年とのことです。
No.23 熊野神社 東京都江戸川区江戸川5丁目7-6
この神社は、今日の3つの神社の中では、最も駅から遠い場所にあります。地下鉄都営新宿線一之江駅から新中川の堤防沿いに南に歩いて約15分、旧江戸川との合流地点の堤防沿いにあります。
堤防から一段下がったところに「熊野神社」と書かれた石碑と小さな新しい鳥居があります。み熊野ねっとに掲載されている訪問記では、2004年時点では「鳥居はない」と書かれていましたので、その後造られたのでしょう。
境内には、江戸川区教育委員会が設置した看板がありました。この記述によれば、宝永年間(1704-1711)の創建と伝えられ、「おくまんさん」と呼ばれ親しまれてきたそうです。また、神社前の江戸川の水は、「おくまんだしの水」とよばれ、とくにきれいだったために、昔は徳川将軍家の茶の湯に使われたほか、野田の醤油の製造をはじめ、本所、深川、大島あたりでもこの水を買って飲んだといわれているとのことです。「おくまんさん」という名前がユーモラスで、紀州人としてはちょっぴりうれしいですね。
カラスの被害を避けるためでしょうか、社殿には金網が張られていて、中の様子はよく見ることができませんでした。小さな神社ですが、掃除もきれいにされていて、地元の人々が大切に守っている様子が伺えます。
以上が第2回目の「東京の熊野神社探訪」です。実は、荒川区と葛飾区にはそれぞれもう1箇所ずつ熊野神社があるのですが、少し離れていたので今回は回れませんでした。また機会を見つけて訪問したいと思います。
(文責:東京事務所 林 清仁)
Posted by 東京通信員 at 18:48│Comments(2)
│東京事務所通信
この記事へのコメント
はじめまして!
”いこら”で自分の産土神社にお会いできるなんてとっても奇遇で、嬉しく思います。
5番の大田区の池上の熊野神社は、私の実家の近くなんです。
ありがとうございます!
”いこら”で自分の産土神社にお会いできるなんてとっても奇遇で、嬉しく思います。
5番の大田区の池上の熊野神社は、私の実家の近くなんです。
ありがとうございます!
Posted by はなちゃん at 2014年01月25日 19:30
はなちゃんさん、コメントありがとうございます。
蓮沼熊野神社が産土神社なんですね。でもそれで「いこら」を見ていただいているなんて、きっと熊野つながりがあったのでしょう。
これからも、東京での和歌山の話題を掲載していきたいと思いますので、お楽しみに!!
(文責:東京事務所 林 清仁)
蓮沼熊野神社が産土神社なんですね。でもそれで「いこら」を見ていただいているなんて、きっと熊野つながりがあったのでしょう。
これからも、東京での和歌山の話題を掲載していきたいと思いますので、お楽しみに!!
(文責:東京事務所 林 清仁)
Posted by 東京通信員 at 2014年01月25日 21:36
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